お知らせ

2021年10月13日(水)

準備中

ゴロゴロした豚肉を茹でるんだったら、米のとぎ汁がいいですよ。臭みが抑えられてふわふわな食感になりますから、と書いてあるので、何ヶ月かぶりに米をとぎました。豚肉は2Kg以上あるのだから、とぎ汁だってそれに見合う量が必要だろうと考えて、米を3合計りました。

弟子にはみんなに言って聞かせていることですが、人が見ているところだけではなく、見ていないところでも、誠心誠意働くこと。水で茹でようと、米のとぎ汁で茹でようと、食べる人には関係ないなんて、ゆめゆめ思ってはいけない。ちゃんと相手の顔を思い描いて、いつでも心を込めた仕事をしなさい。今回はそれを自分で実践します。大切なことです。

ここ数年、めったに米を炊かないのは、私の不徳に致すところなんですから、その理由についてはここでは触れません。ただ1つ言えることは、米を抜いたからといって、人間は痩せるものではなく、糖尿病が快方に向かうものでもないということです。

さて、今回米をとぐ目的は、米を喰うためではなく、米のとぎ汁を取ることです。しかし、だからといって、といだ米を捨てる道はありませんから、米は米で炊きました。出来上がったごはんは4等分にして、1つはマンちゃんの朝ご飯用(私は朝はパンです)、3つは私とチェンさんとミツバの昼食用としました。

職場に弁当(といっても今回は白米のみですが)を持って行くことも久しぶりでした。そこいらでなにかおかずになるようなものを買ってきてもらおうと思っていたのですが、午前の診療が終わりかけたとき、「ああそうだレトルト・カレーにしよう」と思い立ちました。もう何年か、レトルト・カレーを食べていないので、突如無性に食べてみたくなったのです。

レトルト・カレーは分量が少ないので、1人で1つでは間に合いません。1人2つです。つまり6つ買ってきてください。カレーは辛口に限ります。変に工夫が凝らされた高いのはだめです。安いやつの方がシンプルでおいしい。などと、細かく注文をつけた上で、隣のスーパー・マーケットで買ってきてもらいました。

診療が終わったのでチェンさんとミツバとを呼びつけて言いました。「ご飯をこのどんぶりに移し替えて、カレーを湯煎したらかけて食べてください。どんぶりのご飯はレンジで温めてもいいけれど、私は冷たいご飯に熱いカレーをかけて食べるのも好きです。ただ、私は、今から役所で30分ほど会議があるので、戻ってきてから食べます。みなさんはさっさと食べて休憩していていいです。」

それから1時間ほどして戻ってみると、私のデスクの上にはどんぶりとスプーンが用意されていました。それはよいのですが、どんぶりにはご飯が盛られ、既にカレーもかけられており、ラップもされていました。親切のつもりでしてくれたんでしょうけど、久々にレトルト・カレーを食べようという、私の盛り上がった気持ちのやり場には、難渋してしまいました。